ここ[華市]にして人気の名譜。海鮮醤が香ばしい、目にも美味なる「いい色艶」の鴨が、テーブルを飾る。
 「明爐琵琶鴨対花捲」
〜鴨の広東風焼き物と中華蒸しパン〜
 しっかりと味をしみ込ませた鴨を風にさらし、皮をよく乾燥させる。これが焼き上がりをパリッと仕上げるコツである。 そして焼き色を均一にすることも美味しさの秘訣。この料理、あくまで広東名菜。 「スタイルやジャンルにとらわれることなく、どんな料理にもチャレンジしたいと考えます。今風の創作料理にはしるのではなく、中国料理の基本、伝統を今風にアレンジすることが大切だと思うのです。」と[華市]店主山下さん。
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 決して驕ることのない料理人としての姿勢。麻婆豆腐も海老チリも、本質的な調理方はまるで変わっていない。しかも[華市]では、本場四川の豆板醤を4種類も使い分けるこだわりぶり。
 鴨は、皮の状態や油の“ノリ”などをじっくり見極め、厳選されたものを買い付ける。一匹まるごととは、これまた珍しい。浜松ではここ[華市]だけか。
皮はパリッと、中身は鴨の油が充分にして、とてもジューシー。紀州の梅からつくるオリジナルソースの相性もいい。ちなみに鴨に添えた中華蒸しパンも、もちろん手づくりである。
 「成蛋黄明蝦」
〜活・天然浜名湖産、巻海老の塩卵炒め〜
 お客様の目の前で、ビンに入れた車海老に老酒を飲ませて香り付けをする。ビンの中で激しく踊る様は、豪快にして目にも楽しいパフォーマンスである。これも水槽があるがゆえにできる贅沢。この季節、天然モノの車海老が入り、特にお薦めの逸品である。
 「羽衣肉糸」
〜豚肉の細切り黒胡椒炒め、羽衣仕立〜
 涼しげなライスペーパーの器と料理としての繊細さが、店主山下さんの人柄を語る一品。
 どれもこの季節ならではの、そして[華市]のこだわりが充分に表現された、お薦めの逸品揃い。
 至る所に意匠を凝らし、リニューアルした外観。座敷から眺める自慢の庭は、苔蒸した岩が並ぶ。随所に店主山下さんの感性が光る。さらに[華市]の人気は高まる筈である。
「 蛋黄明蝦」
〜活・天然浜名湖産、巻海老の塩卵炒め〜
写真下は塩付けされた家鴨(アヒル)の卵。
ルビ色の黄身は目にも鮮やか。
天然浜名湖産の巻海老と絡ませた秀作である。

老酒を飲み瓶の中で激
しく踊る様は、豪快に
して涼を呼ぶ贅沢なパ
フォーマンス。テーブ
ルでは賑やかな歓声が
上がる。

広々とした駐車場の
一角、建物に隣接して
設けられた店主山下
さん自慢の庭は
一見の価値あり。
「網粉皮肉糸 」
〜豚肉の細切り黒胡椒炒め、羽衣仕立〜