「自分で食べてみたいと思うものを調理したいですね。」と、[華市]の店主山下さんが笑う。どこか自信に溢れている様が、心地良い。数ある受賞歴がそうさせるのだろう。
「最近人気のメニューは?」の問いに、「海鮮料理です。」との答え。早々調理に取り掛かった。
 [華市]は、湖東町に店を構えて今年で7年、活気の絶えない人気店である。最近、街で流行りのお洒落なレストランとは一線を画く。味で勝負と言ったところか。事実この場所にして、ランチタイムは連日満席。夜もファミリー層を中心に、毎晩賑わっている。

 調理したてのお料理がテーブルを飾る。

「食前薬酒」に沈永和の紹興酒。
 程よく食欲をそそられる。菜譜を見る目にも自然と力が入るというもの。

「春風小〜前菜二種。

「千島蝦仁」〜エビのオーロラソース和え
 そして店主山下さん自信の海鮮料理

「XO双鮮貝」〜活ホッキ貝と活帆立
 帆立の柔らかさと、ホッキ貝のシャキッとした二つの食感と味わいは、この季節ならでは。ここ[華市]では、当然ボイルなどしていない、生からの調理にこだわりをみせる。厨房奥の水槽が“強み”である。

(左下へ)

「XO双鮮貝」〜活ホッキ貝と活帆立〜
ホッキ貝と帆立貝の異なる食感が楽しい。

装点心」〜籠入り蒸し点心四品〜
手作りにこだわる<華市>特製の点心。
 例えばあさりにしてもクサミが消えて、お客様にお出しするまで生かしておける。もちろん冷蔵もしない。山下さん曰く
「魚はしめてから約8時間後が旨いと言われますが、お出しする直前の方が断然食感がいい。それは比較にならない程。」それぞれの違った旨味を生かしてこそ、食材も活きるというもの。

装点心」〜籠入り蒸し点心四品
 当然にして全て[華市]のオリジナル。少しずつ、いろいろ食べたいというお客様の要望に応えてのこと。

「粉絲肉末」〜春雨と挽肉の四川豆板醤辛み煮込み

「蟹小包燉」〜蟹入り小龍包の蒸スープ
 クタクタになるまで蒸した小龍包は、外側はあっさりとしたスープを。中は豚の皮からとった、トロッとした嫌みのないスープを。柔らかい生地を箸でそくっと開く。ふたつの異なったスープが混ざり合い、醸す味わい。旨い。

「白飯」〜御飯と香の物。
デザートは、

「杏仁豆腐」〜[華市]特製のトロッとした杏仁豆腐は相変わらずの人気ぶり。

 素材に、味に、そして手づくりにこだわる[華市]の四川料理。店主山下さんの探究心が、また新たなる菜譜を生み出そうとしている。が、誌面に限りがあるようで、また次の機会に。

グルメコース
お一人様 2,800円 ※2名様より
本文でご紹介したお料理。これで¥2,800コースとは、なんとも贅沢。その他¥3,800コース、¥4,800コースがあるので、ご予算にあわせてどうぞ。希望により、牛肉料理を海鮮料理に変更してくれる。予約しておけば店主山下さんおまかせの<特別メニュー>も用意してくれる。

「蟹小包燉」
〜蟹入り小龍包の蒸スープ〜
異なる二つのスープが
醸し出す、お薦めの逸品。